日生ノ木日

私の全て。これは私がこの世に存在した証。

足りない

深夜3時。耳を通り抜ける言葉の海に溺れながら、布団の上で感情をかき混ぜる。

心の温度が高くなって、ふいに何かを叫びたいような衝動に駆られる。

ああ、こんな言葉じゃ足りないんだ。私の感情は私のちっぽけな語彙じゃ、私のつまらない言葉じゃ、表せない。世間に溢れるキラキラした言葉でも、真っ直ぐで素直な言葉でも、聞こえが良くて綺麗な言葉でも無理。もっと、もっと、強く、激しく、全身を揺さぶるような必死な心の叫びを描かなきゃ。今すぐ窓を開けて、思い切り飛んで、どこまでも走って。息が切れたら、もう一度、何度も何度ももっと高く飛んで、落ちて。それでもまだ足りないくらい。

足りない。足りない。何も足りてない。